2016.03.25
「叶 匠壽庵」”春づくし”
早春の息吹を感じる今日この頃です。皆さんお待ちかねの「春」ですね!
和菓子の「叶 匠壽庵」”春づくし” の詰め合わせです。
包装紙は色合い、意匠、どちらも和のテイスト。訴求の強さ、
品格がバランスよく表現されていると思います。
その包装紙を蒔いている紐の太さや素材も印象的です。
このパッケージ、フタの素材の色と身の素材の色が違うのですね。
一般的には上下を揃えようと思いがちですが、この箱はなかなかいい感じです。
形状はシンプルな身・蓋タイプです。
フタはなんと裏ネズのコートボールで表面加工なし、
身はアイボリー系のカード紙でソフトな印象。
こういう使い方も参考にしたいと思います。
「あも」は「お母さんのようなやさしさ」を感じられるお菓子として
販売されているようですが、
フタの絵柄と底の用紙の色の組み合わせが絶妙で、
優しい色合いがイメージとマッチしていて好感が持てます。
包装紙の裏にご注目!
なんと封筒の形が印刷されていて、切り取って封筒にできるんです。
実際に封筒に使う人は少数でしょうが、こんなちょっとした遊び心がうれしいですね。
あかい3種(黒蜜きなこ・黒ごま・抹茶)
お餅にまぶされた3種の風味は、それぞれ素材を活かした上品で優しい和菓子。
黒蜜きなこは、沖縄産黒糖で作ったコクのある黒蜜がきな粉と相性抜群!
黒ごまは、とても香ばしく風味豊かでパリパリと食感も楽しい!
抹茶は、香りとほろ苦さが甘いお餅と良く合います。
「心よせ」はバレンタインの時期でしたので、
ラッピングもバレンタイン仕様でしたが中身はこんなパッケージになっていました。
このパッケージは表アイボリー、裏ピンクの特殊薄紙でつくったスリーブに入っています。
このスリーブの形状ですが、特殊折をしテープ止めをして形状を保っ ていますが、
表裏の2色が見える様に折加工が工夫されており、
かわいさと上品さがとても感じられるスリーブになっています。
蓋・身に使用されているピンクの板紙と身に設置されている
アイボリーのパーツの色のマッチングがとても良いです。
また、箱の精度がとても優れていて、底部に設置されているアイボーリーのパーツは
糊付けしてある程、うまくロックで固定されています。
また、ピンクの板紙は裏白の用紙ですが蓋に使用した場合、白部が見えてしまいます。
このことを回避する為、ピンクのアテ板を入れて白部が見えない様に工夫されています。
細かい、かつ重要な気配りです。今後の参考にしていきたいです。
素材を重視したシンプルなパッケージデザインが活かされています。
なめらかな小豆の中には、桜の塩漬葉が練り込まれた柔らかなお餅。
お茶と一緒にゆっくりいただけば、お口の中で春の香りが優しく広がります。
これからの季節、贈り物に喜ばれる逸品です!
桜葉が練り込まれた道明寺の中に、ほんのり甘いこし餡が入っています。
花が咲く景色に見立ててあり、色合いも可愛らしい!
道明寺のほんのりニッキの味わいが春の訪れを感じさせます。
大納言小豆の餡の中には、よもぎ風味の柔らかなお餅。
きれいな緑の味わいが春の香りを感じさせます。
まず見た目が奇麗! 可憐で優しい桜のゼリーです。
薄いピンクの透明な中に桜の塩漬けが一粒。
甘い寒天を程よい味わいにしてくれます。
春の香りがお口いっぱいに広がり、季節感あふれる逸品です。
柚子の砂糖漬けをチョコレートでコーティングしたスティック菓子。
チョコはダークとホワイトの2種。
シャリシャリとした食感もイイ!
ダークチョコは柚子の風味を引き立て、ホワイトチョコはマイルドにしてくれます。
酸味と甘みの組み合わせが最高です。
お菓子の素材となる農作物を育てるため
「寿長生の郷」に農園を開いたそうです。梅・柚子・牡丹・椿などの樹々や花の成長や、
そこに集まる昆虫や鳥たちと接することで、
自然からたくさんのことを学び創作への
意欲と挑戦を重ねてこられたそうです。
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自然と供に歩まれてきた和菓子作り。
その素材にこだわり、四季を大切に届け続けておられます。
一度ホームページをご覧になって、
その風情を味わってみてはいかがでしょうか。
叶 匠壽庵 さん
ウェブサイト | http://www.kanou.com/ |
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